初心者が英語の発音を良くする方法 発音記号(phonetic alphabet)ガイド
初心者が英語の発音を良くする方法 発音記号(phonetic alphabet)ガイド

初心者が英語の発音を良くする方法 発音記号(phonetic alphabet)ガイド

Last Updated on 2023-02-15 by YK

今回は初心者の人がカタカナ英語を脱するために一人でできる学習方法です。

歌やドラマを見ながらそのままの音で単語を覚えていくことも一つの方法ですが、英語の発音記号を覚えると一気に発音を改善することができます。

まず大事なポイントとしては、英語は日本語と違い、スペル通りに読まれない言語です。

例えば日本語の場合は、すべての単語は音のまま文字になっていますので、単語を覚えると同時に発音も覚えることができます。ひらがなカタカナの読み方がそのまま発音になっています。

英語の場合は、「get」「sit」「go」などの一部の単語では、大体スペル通りの読み方をしますが、talk(トーク), speak(スピーク)などのように、書いてあるスペルと発音が異なる単語がほとんどです。

talkのスペルには「L」が入っていますが、発音するとき「L」まったく発音しません。これはWalkにも当てはまります。

などなど、実は沢山細かい発音のルールがあるんですが、日本の義務教育では発音よりも読解や文法に主眼が置かれているので、「確か習ったなあ」という曖昧な記憶はあっても、忘れてしまっている人も多いです。

英語は、発音のルールさえ押さえてしまえば意外と簡単にネイティブにも通じるきれいな発音で話すことができます。

発音記号とは

おさらいになりますが、発音記号は何かというと、その単語をどう発音するかを教えてくれるシンボルです。

辞書で英単語を調べると必ず一緒に記載されています。下記は「Cambridge Dictionary」のページですが、赤字で囲まれた部分が発音記号です。

出典:Cambridge Dictionary

英語のスペルには「talk」など、スペルに「L」が入っているのに、実際には発音しない場合があります。上の写真の発音記号を見ても、発音記号には「L」が入っていません。

ですので、ちゃんと発音記号も一緒に覚えないと、スペルだけ見て正確に発音できる単語と発音できない単語が出てきてしまうのです。

単語を覚える時には必ず発音記号を見て発音も一緒に覚えることが重要です。

なお、今回はアメリカ英語の発音で説明しています。一部カタカナで発音を説明していますが、カタカナはあくまでもイメージなので、参考程度にしてください!

発音記号の種類

次は発音記号の種類についてです。日本語は50音あり「あかさたなはまやらわ」の表で勉強しますが、英語にも似たようなものがあります

日本語には母音と子音がありますが、英語にも同じように母音と子音があります。

英語のすべての母音と子音の発音を覚えてしまえば、発音記号を見れば正しい英語の発音で発音することができます。

ちなみにアメリカ英語の発音記号では、母音が17音、子音が24音あります。

結構多くて大変だと思った方も多いと思いますが、日本語の発音に似ていて、すでに正確に発音できているものを飛ばすと、覚えるべき発音記号はそこまで多くありませんので心配無用です。

また一度覚えてしまえば一生使えるので、是非この機会にマスターしてください。

英語の母音

アメリカ英語の母音は全部で17個あります。

英語の場合は、母音のなかに、短母音、長母音、二重母音と呼ばれる3種類があります。

順番に詳しく説明していくので、まずは「へ~そんな種類があるんだなぁ」くらいで大丈夫です。

短母音

短母音は短く1音で発音する音になり、全部で下記の7種類があります。日本語でいうところのアイウエオです。

a、ʌ、ǝ、æ、e、ɪ、ʊ

ただ、日本語と一番違うところは、アの発音だけで4種類あります。

a, ʌ、ǝ、æの4つの記号がそれぞれ日本語のアに近い発音になりますが、微妙に発音方法が異なります。

このアが4つあるのが、日本人にとって本当にやっかいですが、一度理解して覚えてしまえば大丈夫です。

【a】

「a」の発音は、比較的日本語のアにも近いですが、アの後に小さいアが入って「アァ」という感じで聞こえます。音自体はあまり伸ばし過ぎず一音で発音します。「O」の発音でよく使う発音です。

下記にいくつか例を書きますね。

例えば箱の「box」は「バアァックス」と聞こえたり、警察の「cop」はカアァップと聞こえることがあります。

【ʌ】

次は大文字のAような発音記号です。これは短いアで、イメージ的には「ァッ」に近いです。

閉じるの「shut」シャットや、「cut」カットの「u]で良く使われます。上の警察の「cop」はカアァップと少し長い音のイメージですが、「cup」は短くカップです。

【ǝ】

次は「e」を逆さまにしたような発音記号です。これはアクセントがない時に使うアの発音記号ですが、発音は日本語のアとウを混ぜたような弱くモゴモゴ発音する感じです。

例えばaboutという単語の最初の「a」にはアクセントがないので「a」がこの発音になります。ァバウトのように非常に小さくあいまいに発音します。

【æ】

アの最後はアメリカ英語にだけある「ア」と「エ」を混ぜた長めの音です。

男性を表す 「man」や後ろの「back」帽子の「cap」のaはこの発音です。

良く映画やテレビで聞く「What’s up, man?」の最後の「man」がメーンに聞こえるのはこの発音記号の影響です。よよく「men」と勘違いされますが、「man」の発音記号は(mæn)になりそれがメーンに聞こえたりします。

POINT

下記の3つの単語を聞き比べると違いが分かりやすいです。
backs(bæks)
bucks(bʌks)
box(bɑks)
この3つの発音はすべて異なります。

※【ǝ】は弱い音で単純比較が難しいのですが、「London」(ˈlʌn.dən)の発音が分かりやすいです。 Londonは最初の「o」はアクセントがあるので(ʌ)ですが二つめの「o」はアクセントがない弱い音で、発音記号は(ə)になります。

以上が英語にある4つのアの発音です。

【e】

次は発音記号の「e」です。これは日本語の「え」に比較的近く、日本語の「え」よりも口を大きくはっきり発音します。「e」のスペルでよく使われる発音です。

pen(pen)や、egg(eg)などそのままスペル通りに発音すればOKです。

【ɪ】

発音記号の「ɪ」は日本語のイとエの中間の音です。カタカナで表すと「イェ」を縮めて発音すると近くなります。iのスペルの発音でよく使われる発音です。

sit(sɪt) スィット, will(wɪl) ウィル

【ʊ】

この記号は日本語のウよりも、口を突き出して発音します。ウとオの中間に聞こえます。

book(bʊk)の発音で、カタカナで書くとブ(ゥォ)ックのようにも聞こえます。

長母音と二重母音

次は長母音ですが、著母音は上記の短母音を伸ばした発音なので、短母音の発音ができればそのままできるものが多いです。

長母音【aː】【ɪː】【uː】

この3つはそれぞれ単音をそのまましっかり長く伸ばせば近い音が出せます。

【aː】アァ father(fɑːðər)ファァザァ, calm(kɑːm) カァァム

【ɪː】イィ see(sɪː), eat(ɪːt), meet(mɪːt)

【uː】ウゥ cool(kuːl), pool(puːl)

長母音【ɔː】

「ɔː」の発音記号は短母音ではありませんが、オァーと日本語でいうとオーとアーの中間です。

talk(tɔːk)や、walk(wɔːk)などで使います。

長母音【ǝ:r】

これも短母音の「æ」と同じでアメリカ英語の特徴的な発音です。かなり低い音で英語のrの発音をもっと低くしたものです。rの発音を意識しながらウーと言うと近いです。

girl(gǝ:rl)やhearの過去形のheard(hǝ:rd)などで使います。

二重母音【ɑɪ】【ɑu】【eɪ 】【ɔɪ 】【ou】

最後は二重母音ですが、これは短母音が2つ続いた発音になります。特徴としては、2つを同じ強さで発音するのではなく、後ろの音を弱く発音します。たとえば「aɪ」の場合は、「アイ」ではなく「アィ」のようなイメージでに後ろイの音は弱く発音します。「ɑu」アゥ、「eɪ 」エィ、「ɔɪ 」オィ、「ou」オゥも同様です。

【aɪ】アィ why(hwaɪ) find(faɪnd)

【ɑʊ】アゥ how(hɑʊ) out(aʊt)

【eɪ 】エィ pay(peɪ), say(seɪ)

【ɔɪ 】オィ point(pɔɪnt) coin (cɔɪn)

【oʊ】オゥ boat(boʊt) note(noʊt) road(roʊd)

POINT

長母音の「ɔː」と二重母音の「oʊ」の発音は、オーとオゥで日本語では近いですが、英語では分けて発音する必要があります。
たとえば買うの過去形の「bought」は(bɔːt)ですが、乗る船のboatの発音はboʊtです。

下記の動画も見てみてください。

まとめ

以上、今回は英語の母音について解説でした。英語の子音(p、b、t、d、k、g、f、v、θ、ð、s、z、ʃ、ʒ、h、tʃ、dʒ、m、n、ŋ、l、j、w、r)は下記に続きます。

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